ディズニーシーの知れば知るほど面白くなる雑学

Teng 2020/08/25 告発

細かなプロップス(小物)にも注目

 シーの特徴として特筆したいのが、世界観を盛り上げる「プロップス」。いわゆる「小物」のことで、アトラクションやレストラン、ショップなどに、さりげなく置かれています。そして、ひとつひとつに細かな物語が設定されていることが多いのです。

 例えば、メディテレーニアンハーバーの蒸気船「トランジットスチーマーライン」の乗り場には、ワインの瓶や木箱、さまざまな書類や工具のようなものが多く見られます。これは、同エリアのレストラン「ザンビーニ・ブラザーズ・リストランテ」でつくられたワインが出荷されている、という物語があるからなのです。

 木箱に詰められたワインや、イタリアの各地に出荷するための伝票や書類なども確認できます。

 こうしたこだわりは「小物」だけではなく、壁や床、机などの「傷」や「汚れ」などにも見られます。

 例えば、アメリカンウォーターフロントにある「レストラン櫻(さくら)」。元魚市場という物語があるのですが、店内中程にある、元調理場を思わせるテーブルには、「魚をさばくのに使っていた包丁の細かな傷」がついています。
 また、ショップ「マクダックス・デパートメントストア」の東側(河がある側)の古い倉庫の入口下には、「台車を押しつけたような跡」があり、荷物を出し入れした形跡が感じられます。

 パーク内には、建物や壁をわざと古く見せるために「エイジング」という技術があちこちに使われています。塗装の色合いや質感を変えるだけでなく、人々の息吹が聞こえるような「生活の跡」を刻み込んだりしているのです。

ホットドッグの包み紙を見てみよう

 20世紀初頭のアメリカをモチーフにしたエリア・アメリカンウォーターフロント。ここにある、赤と黄色の車体が目をひくフードワゴン「デランシー・ケータリング」は、シーの5周年イベントが開始される直前、2006年7月に登場しました。
 ここで販売されているのはニューヨークの街並みに似合う、シンプルなホットドッグ。その包み紙を見てみると、さまざまな記事が英語で書かれています。

 一番大きな文字で目立つのは「STEAM BOAT MICKEYS(スチームボート・ミッキーズ)」。これは、同エリアに実際にあるショップの名前です。ほかにも以下の表のような、おもしろいものがたくさん書かれています。

例えば、「トランジットスチーマーライン」の広告。こちらの記事には「船長と一等航海士募集中。無風状態の海上で長い時間を過ごしたことがありますか? 蒸気船キャプテンとしての経歴を考えてみてください。最新の船であなたの選んだルートを進みます。そしてほとんどの夕食は自分の家でとることができます。お問い合わせはいずれかのスチーマーラインドックで」と書かれています。

 これは、それまでの時代の主流であった、風の影響に左右されるヨットや帆船ではなく、蒸気で船が自由に動くことができるので、「いつも決まった時間に家に帰って夕食が食べられます」という意味です。こんなところにも時代が移り変わる描写がされているのです。

 また、「電話」の会社なのに「書面でお問い合わせ」という、一見ジョークにに見える電話会社の広告。まだ電話が普及していなかった時代だからこその記述なのでしょうね。
 この「ホットドッグの包み紙」、単なる古い新聞のデザインではありません。実際のアメリカンウォーターフロントの背景や物語まで、つくり込まれているのがすばらしいですね。

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